旧暦の一月一日

2015年02月19日

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 北海道の鰊漁場に、過去何十年も前から“親風”という習慣があった。旧暦の一月一日の明け方、前浜を吹く風のことをいったもので、旧正月の元日に朝早く浜へ行き、その時吹いている風をみてその年の鰊漁を占う。ちょうど節分の豆占いと同じようなものであった。

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 鰊獲りの人達は、当日朝早く浜に行って“親風”を見るのを楽しみにしていた。たまたまアイシモ風でも吹いていたらその喜びようは大変なもので、今年の鰊漁は豊漁疑いなしとその日以後は上機嫌であるが、、下手にヒカタ風(南西風)が吹いたりしていると、俗に鍋の中の魚が逃げて行くというくらいの風なので機嫌が悪くなる。・・・・・・・。

 漁村の慣習として旧正月の行事を非常に大切に行う。新の正月と同じに餅撒きから正月料理まで全部新しく作り、子供達はお年玉をまた貰えるのである。

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 むろん、漁の方は全然できない。いうなれば一年を通して漁師の骨休めの季節ともいえる。さて旧元日の朝早く、日ごろ通いなれている海辺へ雪を踏みわけ、建網の親方も刺網の人達も“親風”の定めにやって来る。

 

2015年(平成27年)2月19日(木)は旧暦の一月一日。

『今日の風は はたして‼』

CIMG9156熊碓海岸へ

CIMG9160アイシモ風(北)微風 しかも曇り。

CIMG9152日の出6時29分

誰もいない海。

それも、そのはず。

 

CIMG9162漁場へ

CIMG9164朝里沖には3隻の漁船が

 

『今年の“親風”どんなあんばいだね。』

CIMG9166『おお今年はいいぞう!』