消えゆく有幌倉庫

2015年03月21日

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 灰色のカベ石が高くそびえ、どこまでも続くこの倉庫街は、小樽を代表する建物であります。と、云いますのは、テレビや映画で紹介される時は必ずといっていい程、この倉庫が写し出されます。

 この倉庫は屋根がカワラぶきで、りっぱな鬼ガワラやガンブリなどがありたてものが大きいと、云うことが特色となっております。つまり、化粧を忘れた荒けずりのカベ石の上に精緻を凝らしたカワラ屋根、素朴さと精美のコントラストが特色なのであります。

 もう大分古くなり、近くに鉄道が敷かれていたり、大気汚染のために石膚が灰色にくすんできましたが、なお、その堂々たる風致は他を圧倒するに十分な貫録を秘めております。

 小樽のこの近くは、開樽当時から重要なところで、付近にオタルナイ運上屋があり、また、オタルナイ騒動で一躍有名になった、オタルナイ役所跡があります。また、「オタル」という地名の由来も実はここからきているのです。つまり、小樽と石狩の境にオタルナイ川というのがありますが、そこに住むアイヌを大勢連れてきて、ここで働かせた結果、いつしかここをオタルと呼ぶようになりました。したがって明治十三年に鉄道が敷かれましたが、ここが「小樽」でありました、後、現小樽駅ができましたが、そこを「中央小樽」といい、当時の小樽駅を南小樽と呼ぶようになったのです。

  ・有幌海岸に沿って勝納川から人家のふえた理由は、

   有幌沖は大和船の避難場所であった為、出船入船

   の荷役の掛声も勇ましく、自ずと商店や旅館もど

   んどんふえていったのです。

  (「小樽」大正三年 棟方虎夫著 六七頁参照)

 このように慇懃をきわめた有幌も、時代の波と共に移り変わり、その倉庫は、札樽バイパスの開通と都市計画のために今年中に取り壊される運命になっているのであります。

  註・本年度の都市計画は、まず倉庫を取り払うと、いうことです

    来年度は第二期として、運河の埋め立をするということです

   ・有幌(アリホロ?)「アリ~しているところ、のところ

    ホロ~水につける・うるおす」従って「潤っている所か」

 所在地   有幌町九番地

 所有者   大同倉庫株式会社

 建設年次  明治三十年頃

 

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~小樽の石造建築 堀 耕 より

 

CIMG9495今日は絶好の釣り日和

駐車場に止めれない車もあるほど。

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