旧日本郵船株式会社小樽支店のあらまし~3

2015年06月24日

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 完全復元になった2階貴賓室は寄木造りの床、空色漆喰の天井、菊紋内摺セードシャンデリア、菊模様の金唐革紙の壁、深紅のカーテン、椅子類、幻想花柄絨緞、鏡付き大理石暖炉等で彩られ、家具調度類の配置、また色彩的にも往時の雰囲気がよく伝わってくる贅を尽くした華麗な空間です。隣の会議室は約198㎡。広さを強調するつり天井の大胆な」弧を描く装飾彫刻と中心飾り、シャンデリアの光を反射するアカンサス模様の金唐革紙、床を覆う大絨緞大、大テーブルと36個の椅子が悠然として迫力ある時代を感じさせます。

 1階は客溜りと営業室が高いカウンターで仕切られており、カウンター上の円柱のブラケットライトや木彫キャピタル、力強い格天井と色鮮やかな天井紙等が海運業の隆盛を象徴しています。細部まで復元された照明器具の高さや机・椅子類の配置が執務状況を実感させ、ワニス塗りの木部の輝きとライト類の暖かさが印象的です。また、背面の豪壮な造りの金庫室や支店長室、応接間などとも機能的に調和がとれています。渡り廊下で繋ぐ瓦葺附属舎には球技室、倶楽部、看貫場(計量室)などが配置され、当時の特徴的な仕様と景観が見られます。

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CIMG0597球技室