小樽聖公会

2020年05月22日

IMG_0047毎朝礼拝が行われ、日曜日には日曜学校がひらかれる

~創建当時の 風格備える~

 花園十字街から水天宮に行く途中、東雲一〇ノ五にある。近くには、水天宮をはじめ天理教、日蓮宗など各宗派の寺院が建ち並び、敬けんなふん囲気をただよわせている。小樽聖公会は明治二十八年手宮で伝道を始めたが、同三十三年に焼失し、その八年後、現在の地に建てられた。建築資金は外国からの寄付といわれる。信者は地道な活動を続けている婦人会を中心に約百人。毎朝七時に鐘を鳴らし、礼拝を行なっている。日曜日には子供たちが集まり、日曜学校が開かれている。

 外装はほぼ創建以来のままで、とくに礼拝堂は漆喰(しっくい)の壁、木製の長いす。机は信者ならずとも思わずひざまずきたくなるほどの風格を備えている。

 しかし、古いがゆえの悩みも多いようで、現司祭の小貫氏は「礼拝堂でいくらストーブを焚いても間にあいません。石の門は昭和初期に信者から寄付されたものですが、墓石のように見えるのでどうしたらいいものか……。」と考え込んでいる。

~小樽の町並み 朝日新聞社編

昭和54年1月25日より

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~2015.7.13