小樽駅 稲穂二丁目

2016年10月09日

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 南小樽の住吉駅が小樽駅となった頃、ここは中央小樽駅といった。

 小樽のまちの経済の中心が南小樽から色内に移ってきた頃、大正九年、国鉄小樽駅となった。

 明治三十六年につくられた小さな木造の建物から、クリーム色のタイル張り、地下鉄連絡道ももった全道一の近代的駅舎として新装なったのが昭和九年。一九三〇年代の合理主義建築の流行した頃で、東京の上野駅そっくりという評判だった。

 画家中村善作氏の小樽港全景を描いた大画面が、改札口の上の壁にかけられてあって、その絵の港には、見なれた樺太通いの船や、イギリスのブルーファネルの船が黒い煙をはいていた。

写真集

千葉七郎

小樽の建物

北海道・室蘭

噴火湾社発行

一九七九年四月十五日初版第一刷より

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