『歌が語る小樽 その2』

2016年10月06日

 昭和6年、本市はスケールの大きな小樽開港博覧会を開催した。

 その折に小樽新聞社は「小樽小唄」を全国募集し、二つの曲が懸賞当選歌として誕生した。

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 みなと小樽はナァ よい港よい港 

 並ぶマストは おぼろ月

 花は黄金(こがね)の波に散る

 花はナァ 黄金の波に散る 波に散る

 

 高橋掬太郎作詞、佐々木紅華作曲で、唄は朝居丸子でレコード化している。

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  エゾもなつかし ハマナス咲いて

 ピリカ メノコの浜踊り

 奥地帰りの松前ぶねも 

 神威岬が越えらりょうか

 昔恋しい 小樽の港

 

 作詞は本道在住の小松鬼子雄(この人の息子さんは学校長を務め、その後北海道教育委員会に勤務し、現在は札幌近郊に住んでいる)、作曲は同じく佐々木紅華で、唄は意外に思われるかも知れないが、淡谷のり子が唄っているのである。

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 昭和12年、開道70年を記念し小樽で開催された北海道大博覧会において、小樽新聞社選歌として、北海道行進歌が発表された。歌は4番まであるが、小樽にかかわる歌詞は4番に出てくる。

 

 いまぞ小樽の 商港に

 山なす殖産(とみ)を縦横の

 船路の文(ふみ)に 織りなしの

 展く豪華の 大絵巻

 北海博の けんらんに

 文化のひかり 讃(たた)へずや

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 新民謡オタモイ音頭というレコードもある。北海道金瓢会募集一等当選、小樽商工会議所推せんで佐々木紅華が作曲している。

 

 かすむ恋路のオタモイ浜はヨンヤサ

 波の花散る波の花散るむれ砂ソレ

 サット振袖引かしゃんせ

 ソラ ソーラン ドットコセ

 この唄は歌詞が8番まであり、A面の4番までは歌丸が吹込み、B面の5番から8番まで富勇が吹込んでいるのがおもしろい。

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 昭和25年、小樽開港50周年港まつりについては以前に紹介したが、改めて2曲の懸賞当選歌をふり返ってみたい。

 

 ほのぼのと

 今日も出船のドラから明けりゃ

 踊る朝日に気もおどる

 心楽しや あの日のままの

 波のゆりかご ゆられてゆれる

 かもめ唄えよ想い出の

 ああ港 夢の小樽よ

 

 岡きよし作詞、平川英夫作曲、歌手が高倉敏の「夢の小樽」。

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 咲いてうれしい 文化の花よ

 波に港に街々に ソレ

 踊った踊った ヨイサッサ

 ヨヨイトコ小樽は ヨイヨイのヨイヨイ

 ヨイ

 

 三村鴻太郎作詞、服部逸郎作曲、唄が赤坂小梅と鶴田六郎の「小樽港音頭」。

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 昭和33年に小樽と札幌で開催された北海道博覧会にも小樽小唄が2曲ある。

 

 港小樽は 出船のドラで

 いつも夜が明け また日が暮れる

 暮れる街には あの娘の肌の

 色によく似た 月が出る

 トコ シャンシャン シャンツル

 ツルテン 月が出る

 

 石本美由起作詞、上原げんと作曲で、島倉千代子が唄った「小樽小唄」は、曲の発表に本人が来樽している。

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 一度一度おいでと かもめでさえも

 羽の扇で さし招く

 船にゃ 船にゃ 繁昌の積荷の山よ

 小樽音頭は 仲よく丸く

 サッサ踊った 手拍子揃えて

 ヨイヤサッサ

 

 作詞、作曲は「小樽小唄」と同じで、唄が若山彰・関真紀子の「小樽音頭」である。

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 1月号に続き小樽に関係する歌を綴ってみたが、その中で小樽小唄はいくつもあるし、何年の何の催しの時の歌と、思い出しながら口ずさんでいただきたい。

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img_0870昭和33年の北海道博覧会で小樽小唄をレコードに吹込んだ島倉千代子(中央)が小樽商工会議所を訪れる。

~小樽市史軟解 第1巻 岩坂 桂二

月刊ラブ 平成元年5月~3年10月号連載より