小樽の歴史と自然を生かしたまちづくり景観条例~6

2022年01月01日

小樽運河周辺地区(昭和61年指定)

特別景観形成地区「歴史的景観地区」

 この地区は、小樽港の発展と共に形成され、北海道開拓の原動力となった地区で、港に沿ってゆるやかに湾曲する運河に面し、明治・大正・昭和初期にかけて建てられた石造倉庫群が、かつての港湾の繁栄を物語る歴史的景観として良くまとまっており、倉庫の石壁、運河の水面などに当時の人々の喜びと哀しみが刻まれているようで、港町小樽ならではのたたずまいとなっています。

小樽の顔「運河と石造倉庫」は、市民に親しまれる共有財産である

■地区景観形成計画■

(1)地区の特徴を維持している石造・レンガ造倉庫の外観保全を図る。

(2)地区の環境にそぐわない建築物あるいは工作物などについては、新築・改築など外観を変更する際、周囲の環境に調和を図る。

■地区景観形成基準■

(1)建築物について

建築設備などについて 運河側から見える位置に露出しないこと。

屋根の形態などについて 切妻或は寄棟(5/10~6/10勾配)などとし、瓦葺あるいは金属板葺を基調とすること。色彩は外壁に調和するものとすること。

雪止めについて 屋根や外壁に調和するものとすること。

軒について 建物主体と調和する軒の出とし、色彩については屋根あるいは外壁に調和するものとすること。

外壁について どぎついけばけばしいものは避け、軟石、レンガもしくは同様の材質感の材料とすること。色彩は上記と同系統とすること。

広告物(照明器具を含む)について 歴史的建造物及び周囲の環境に違和感のないものとすること。

(2)工作物について

 かき、さく、広告版などこれらに類するものについては、けばけばしいものは避けるものとすること。

 また、敷地内を空間地として使用する場合には、街並み景観に配慮した石へい、さくなどの前面工作物を設け、周囲の環境に調和を図ること。

色内大通り・緑山手通り地区(昭和61年)

特別景観形成地区「歴史的景観地区」

 この地区は、「北のウォール街」と呼ばれ、北海道経済をリードした洋風建築物が杜氏の威容を誇っています。

 今なお、かつての歴史を偲ばせる建物が訪れる人々に文化の香りとやすらぎを与えています。

 日本銀行小樽支店をはじめとして明治・大正・昭和初期の建物が、ゆるやかな坂道に調和して格調高い景観をなしています。

「北のウォール街」と呼ばれ、かつての銀行建築物が建ち並ぶ色内大通り地区

■地区景観形成計画■

(1)地区の特徴を維持している明治・大正・昭和初期の商店・事務所・銀行などの建築物の外観保全を図る。

(2)地区の環境を構成している工作物・樹木などの保全を図る。

(3))地区の環境にそぐわない建築物あるいは工作物などについては、新築・改築など外観を変更する際、周囲の環境に調和を図る。

■地区景観形成基準■

(1)建築物について

(ア、和風様式)

屋根の形態などについて 切妻、寄棟とし、瓦葺又は金属板葺を基調とすること。色彩は、、外壁に調和するものとすること。

雪止めについて 屋根や外壁に調和するものとすること。

外壁について 軟石と同様の材質感のある材料とすること。色彩は、上記と同系統とすること。

(イ、洋風様式)

外壁・意匠などについて 明治・大正・昭和初期の時代様式に調和するものとする。

(2)工作物について

 かき、さく、広告板などこれらに類するものについては、けばけばしいものは避けるものとすること。

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