鰊場のうた(6)~沖揚げ音頭(ソーラン節)

2015年01月16日

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 一晩がかりで枠網いっぱい詰められた鰊は、翌早朝から沖揚げにかかる。放された枠船は艫、舳を錨で固定させ、枠船の中央に汲取桁を取付け、若い衆や臨時漁夫が乗り組んだ汲み船を汲取桁のそばにつけ、大だもで枠網の中の新鮮な鰊をすくい上げるのである。汲み船から大だもを両方から交互に入れるので、二人のだも係と、大だもに入った鰊を船の中に汲み出すのにやさかぎを持った若い衆四人くらい、それに枠船の上で大だもを汲み船に押しやるのにあんばい棒を持った若い衆三人くらい、計十人くらいの人数で一隻の汲み船の沖揚げに入る。

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 この時に大だも、あんばい棒、やさかぎなどの道具を使い、力を合わせて鰊を枠網から汲み船にすくい上げるときにうたわれるのが沖揚げ音頭(ソーラン節)である。

ヤーレンソーラン ソーランソーラン ソーラン ソーラン ソーラン ハイハイ

鰊場のあねちゃあにおしろいいらぬ

ぎんのうろこで肌ひーかる チョイ

ヤサエンエレヤーサ ドッコイショ

アラ ドッコイショ ドッコイショ

破れふんどし将棋の駒よ

角と思えば金が出る

・・・・・・・・・・・・・

この世であるよでないのは

地獄極楽たこの骨

 

(以下、参考に。)

※色でしくじり賭博に負ける

 親の勘当待つばかり

※色が黒くて馴染がなけりゃ

 世界のカラスにや嬶(かか)がない

※内地出る時涙で出たが

 今じゃ内地の風もイヤ

※一夜寝るにも兵隊さんと寝るな

 命知らずの子ができる

 

ヤーレン ソーラン ソーラン

ソーラン ソーラン ソーラン

ハイハイ 沖の鷗に潮刻問えば

私しゃ立つ鳥 波に聞け

チョイヤサ イイレヤーサーアノ

ドッコイショ ハアドッコイショウ ドッコイショウ

ニシン来たかと カラスに聞けば

私しゃ山子(やまご)だ ゴメに聞け

(繰り返し)